塾長 中谷です。
どうしても保護者様に知ってほしいことがあります。
塾って、成績を上げるためにあるって思いませんか?
当たり前のはずが塾選択を間違えている事が実に多いのです。
昨年入塾した受験生だった生徒2名について書きたいと思います。
その保護者が言うには、
ずっーと塾に通わせていたが成績が上がらなかったというのが共通点。
基本的なところは、本人のやる気や学習時間にかかわるところが大きいということはみなさんご存知だと思います。
しかし、実はそうではない場合もあるのです。
この2名ですが、定期試験で入塾後45位アップと30位アップしました。
生徒数100名ぐらい中学校ですので、猛烈に上がったと言えるのではないでしょうか?
45位上がった生徒(1対2の個別指導塾から転塾)に質問したことがあります。
私:「うちの塾では成績が上がったのに、前の塾ではなぜ上がらなかったかわかる?」
私の中では、真剣に長い時間学習したからといった答えを期待しました。
生徒:「わかります!」
私:「それはなんで?」
生徒:「前の塾では学習中雑談をいっぱいしていたから・・」
私:「え!、誰としてたの?」
生徒:「講師の先生と・・」
私:「それで上がらなかったと思うの?」
生徒:「そうだと思います。」
一方、30位上げた生徒さんは、講師1人対生徒4人の個別指導塾でした。
私:「前の塾はどうだった?」
生徒:「聞いてくださいよ。めっちゃ!フレンドリーなんですよ!
毎回いろんなお話しができて・・」
私:「そっかあ・・・それってどう?」
生徒:「塾なのになあっと思ってました」
本人はその雰囲気はあまり好きでなかったようです。
この二つかなり共通点があります。
個別指導塾の営業的に今一番重要なことは、
講師の先生と生徒とお友達にさせることなのです。
前例も塾が積極的に仕掛けている可能性が高いのです。
多少、成績が落ちようが、勉強しなくとも、
お友達感覚で楽しいと生徒に思わせれば、退塾を防げると思惑があります。
ですから、個別指導が雇う学生講師は、
「東大生よりも日体大生」と言われているのです。
もちろん、私も生徒と友達になれると楽しいです。
しかし、勉強は集中して取り組まないと伸びないので、
学習時間中は真剣にやらせます。
近年宇都宮では次々と個別指導塾が参入し、熾烈を極めています。
高月謝の個別指導は保護者の期待が非常に大きい。
そのような現状で授業時間を使ってまで雑談をしていることに
私は衝撃を受けました。
これらの塾は、TVCMばんばんの個別指導塾と宇都宮では有名な個別指導塾でした。
この後、後日談があります。
実は、45位上げた生徒は、その後、
前の塾と当塾の掛け持ちになったのです。
当塾では、みんな黙々と学習しているので質問がしづらいという理由でした。
本人の希望だったそうです。
いつもおしゃべりしていた講師の先生と楽しくやりたかったのが本音でしょう。私は、お母様にこのことを伝えるか迷ったのですが、
「もう決めたこと」だったので、お伝えしませんでした。
けど、質問もできないようなメンタルしかない生徒が成績を上げて
合格できるでしょうか?
うちの塾では、気持ち面での強さや学習に取り組む姿勢を教えているのに、
向こうの塾では最初から教えてしまっていて、
自分で考えさせていない。
教えてくれるから、向こうが良い?
これでは、私が伝えたいことが伝わりません。
経験のない学生講師ではこのあたりの加減はだめですよね。
ここが一番重要なのに。
受験そして勉強に必要なのは、一人ひとりの気持ちの強さです。
「どうしてもあの高校受かりたい」
「この問題を解けるようになりたい」
「将来○○なりたいから勉強する!」
といったメンタルが重要なんです。
教わったことよりも、自分で考えたこと、自分で乗り越えたことの方が、
何倍も価値があり、頭に残ります。
結果、テストで点数が取れます。
話を戻しますが、他のお子さまが次々に成績アップしている中、
成績は伸びず、その生徒の志望校の入試結果は不合格でした。
背伸びした高校を受けていますし、半分はこちらの責任でもあります。
塾に楽しく通ってもらうのは良いことです。
しかし、学習時間とお話しする時間は区別しなければなりません。
また、塾人であれば、成績アップに心血注がなければならないのです。
誤解を恐れずに言うと、生徒に憎まれてでもです。
といっても、私は勉強に対し怒ったりしません。
教室内は穏やかな時間が流れているだけです(笑)
生徒の将来にとって、あのような行為に一利もありません。
「塾に通ってて楽しい!」は非常に良いことでありますが、
雑談が楽しいではなく、勉強をしていて楽しいでないといけません。
生徒が楽しいと言っているから、成績が伸びていないのに
そのまま塾に通わせていませんか。
半年通って伸びなかったら、その後はもう成績は伸びません。
伸びるべき生徒が、伸びないのは残念です。
お子様にとって、よりよい塾選択をしてくださいね。